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老後の住まい、家づくりを考える。バリアフリー住宅とは?

2022.12.16

シニアリフォーム相続老後の生活

長く住み続けていると、買った時と暮らし方や仕事状況、家族構成やご自身の体調、体の具合も変わってくるものです。それぞれの年齢に合わせた家づくりは意外と重要です。

シニアが快適に暮らせる家づくり、その一つの考え方としてバリアフリー住宅というものがあります。
ライフステージに合わせて家をリフォームする。老後も快適に過ごせる家を探す。
今回は老後の快適な暮らしのためのバリアフリー住宅を紹介させていただきます。

年齢を重ねると暮らし方も変わる

年齢によって家づくりの考え方やチェックポイントが変わってきます。
30歳代・40歳代では何ともなかったことでも、年を重ねるごとに使いにくく暮らしづらくなってきます。

たとえば、ちょっとした段差や階段の上り下り。若い時は何とも思わなかったことが、高齢になってくると大変になることが増えてきます。そんな中で、仕事がひと段落し老後に家で過ごす時間が増えてくると、余計に暮らしにくさを実感してしまうかもしれません。

バリアフリー住宅とは?

シニアの暮らしを考えた家づくり

バリアフリー住宅とは、高齢者や障害のある人が安全で快適な暮らしを送れるよう、支障となるものが取り除かれた住宅のことを指します。

住まいのバリアフリー化といえば、段差などの障害物を取り除いたり、階段などに歩行補助目的として手すりを設置するなどが有名です。
バリアフリー住宅とはそのような加齢による運動能力の低下の補助や転倒などを防止することで、安全で快適な住まいを目指すことが目的となります。

似たような考え方として「ユニバーサルデザイン」というものがあります。
ユニバーサルデザインは年齢だけでなく、国籍や性別なども含まれており、すべての人が等しく使い勝手の良いデザイン。というくくりになっています。

バリアフリー住宅の3つのポイント

バリアフリー住宅を考えるうえで重要な3つのポイントは以下の通りです。

  • ・段差の解消や転倒予防
  • ・歩行や立ち上がるときの補助
  • ・温度差を無くす

1.段差の解消や転倒予防

高齢になり、運動能力が低下したり足腰が弱くなってくると、ちょっとした段差につまづいて転倒をしたり、車イスでの移動が困難になったりします。

住まいにおいては玄関や引き戸のレールなどのちょっとした段差でも、フラットにすることで転倒予防や車いす生活がスムーズになります。

一戸建ての玄関やアプローチにスロープを設置

玄関や外のアプローチ部分に段差がある場合、スロープを付けることで段差解消になります。段差の高さや滑り止め加工の有無などによって設置費用が異なります。

部屋の敷居のちょっとした段差を解消

引き戸のレールや部屋と部屋との少しの段差をフラットにすることは転倒予防に繋がります。

ホームセンターなどで敷居の段差解消のための段差スロープを設置するご自身で出来るものから、引き戸の段差を埋める、扉を変えるなどのリフォームまで、方法はさまざまで、それによって必要な費用も大きく異なります。

2.歩行や立ち上がるときの補助

若い時は問題なかった階段の上り下りがつらくなったり、トイレやお風呂場での転倒など、歩く・座る・立つなどの簡単な動作も年々大変になってきます。
階段や廊下に手すりを設置するなど、歩く・座る・立つときの補助があるだけで暮らしは楽になります。

階段や廊下に手すりをつける

階段や廊下に手すりを設置することで、歩行の補助や転倒防止に役立ちます。
手すりだけならばホームセンターでも購入が可能ですので、DIYが得意であれば、工務店などの業者に相談せずに個人で行われる方もいらっしゃいます。

トイレや浴室のバリアフリー

トイレや浴室内の立ち座りの補助用に手すりを設置するケースも良くあります。
トイレであれば日々の動作が楽になる他、車いす生活の場合は補助として役立ちます。また、洗浄レバーをリモコン式にする、車いす対応型の広さの確保や、車いす対応の便器への取り換えなどのバリアフリー化もあります。

浴室は転倒しやすいため、手すりの設置や床の材料を滑りにくい床材にする、ガラス窓などは割れにくい材質のものに変えるなど、転倒予防につながるバリアフリー化が重要になります。

3.温度差を無くす

物理的なバリアフリー化以外だと温度差の解消があります。

急激な温度差によっておこるヒートショック。
ヒートショックは急激な温度変化により血圧が変動し脈拍が乱れ、めまいや転倒を引き起こします。

ヒートショックは高齢者でなくても起こりえる現象で、冬場の浴室やトイレなど、寒い場所で発生しやすくなります。

気密、断熱仕様にする

古い家の場合、断熱材を入れる、気密性の高いユニットバスへリフォームするなどの方法があります。
また、窓やドアの開口部分の断熱対策や、ガラスを断熱性の高い複層ガラスにするなど、熱が逃げにくい仕様にリフォームするなどの方法もあります。

暖房器具を設置する

浴室暖房など、部屋の温度との差をなくすために浴室や脱衣所を暖めておくことが出来るようにすることも大切です。ただし、リビングなどで使用する暖房器具だと使用に注意が必要となりますので、浴室暖房などの専用暖房器具がおすすめです。

浴室はヒートショックが起きやすい場所となるため、何らかの予防はとても重要になります。

将来のシニアライフのためにバリアフリーを意識した家探し

バリアフリー住宅を探す

シニアになっても住みやすい、バリアフリー住宅を探すポイントをご紹介いたします。

玄関

後々の事を考えると段差が低く少ない方が使い勝手は良いと思います。また、玄関スペースは広い方が使い勝手も良く、車イスを利用するにも使い勝手は良くなります。

廊下・階段

マンションであれば、部屋の中に階段がないため、上り下りの心配はほとんどありません。

一戸建ての場合、廊下や階段などの手すりを付けるかどうかを考える必要があります。新築で建てる場合などは、今必要なくても後々の事を考えて下地を入れておくと、必要になった際に取り付けることが可能になります。
また、新築やリノベーションを行う場合、階段の勾配も将来を見越した設計にすることが可能です。

各部屋の段差

床の段差や出っ張りなどがない住宅も近年増えてきています。段差のないフラットな床や敷居などを物件探しの段階からチェックしておくことで、後々DIYやリフォームの必要がなくなります。

浴室

床材が滑りにくく水はけがよい材質だと転倒防止に役立ちます。また、水はけがいいと掃除もしやすくなります。また、冬場のヒートショック対策のため、浴室暖房がついていると何かと便利です。

トイレ

立つ・座るの動作が楽な洋式トイレにすることは重要です。可能であればスペースは広めの方が、高齢になり、体が思うように動かなくなったときの使い勝手は良いと思います。

キッチン

立ちっぱなしの作業になりやすいキッチンは、椅子に座って作業が出来ると楽になります。また、高い位置の収納が下に降りてくる可動式の棚や、利用頻度の一番高い人の身長に合わせて、高さにもこだわると使い勝手は良くなります。

まとめ

年齢を重ねることで、若いころと違う暮らし方になってきます。
バリアフリー住宅は、住まいのちょっとした暮らしにくさを解消し、安心で住みやすい家にするための方法のひとつです。

DIYやリフォーム、リノベーションでバリアフリー化する方法はもちろんですが、住まい探しの段階から名が組むことを考えた住まい探しも方法のひとつだと思っています。
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