マイホームを購入する。ほとんどの方は人生で一度の大イベントだと思います。
今までに経験したことのない大きな買い物だからこそ失敗したくない。しかし、経験したことが無いため、そのベストなタイミングを計ることは難しいものです。
「家を買うベストなタイミングはいつなのか」
今回は子どもの成長や家族のライフステージの変化から、マイホーム購入のタイミングを考えていきたいと思います。
目次
統計から見る家を買うタイミング
家の購入は30歳代が最も多い
国土交通省の「令和2年度 住宅市場動向調査報告書」によると、初めて家を買う人(一次取得者)は30歳代が最も多いという結果になっていました。
この統計では購入した種別ごとの購入年齢の割合も記載されており、注文住宅・分譲戸建住宅・分譲マンションも同じく30歳代が最も多く、中古戸建住宅・中古マンションは40歳代が最も多いという結果になっていました。
令和2年度 住宅市場動向調査報告書
https://www.mlit.go.jp/common/001401319.pdf
子どもの成長・ライフステージから考える「家を買うタイミング」
入学・卒業・就職・結婚・出産など、人生には様々な転換期となる節目があります。その人生の変化を節目ごとに区切ったそれぞれの段階(ステージ)をライフステージと言います。今回は、家を購入するタイミングを、ライフステージから考えていきます。
主な節目
- ・結婚、妊娠、出産
- ・0~3歳:保育園、幼稚園の入園前
- ・3~6歳:通園中、小学校の入学前
- ・6歳~ :小学生、小学校へ入学後
- ・12歳~:中学生、高校生の時
- ・18歳~:自立し家を出る
結婚や妊娠・出産のタイミングで家を買う
結婚・妊娠・出産のタイミングで家を買うメリット
結婚や妊娠、出産などライフステージが変化するタイミングで家を買う方は一定数いらっしゃいます。早めに家を買うメリットとして、住宅ローンが早くに完済することが出来る、無理のない返済計画を立てることが出来るなどがあります。
特に、30歳代前半までにマイホームを購入した場合、定年退職までにローンを完済することも可能になります。
結婚・妊娠・出産のタイミングで家を買うデメリット
デメリットは、この先子どもが何人生まれてくるのか、仕事や収入はどう変化していくのかなど、具体的な将来像が明確になっておらず、必要な部屋数や購入価格、家を買った立地などで「もっとこうしておけばよかった」と思うことが出てくる可能性があります。
夫婦共働きの場合のポイント
もし夫婦共働きの場合、住宅ローンの月々の返済額は共働きの世帯年収から考えてしまうと、もし妊娠や出産で働くことが出来なくなった場合に、住宅ローンが負担になってしまいます。
夫婦としてお互いの今後の働き方や家族計画などをしっかりと話し合い、具体的なライフシミュレーションを考えておく必要があります。
幼稚園・保育園の入園までに家を買う
幼稚園・保育園の入園までに家を買うメリット
お子様が乳幼児期でのマイホーム購入は、結婚・出産段階よりも年収や家計もある程度明確になっており、年収も上がっている場合が多いため、予算は組みやすいと思います。
また、子育て環境や小学校・中学校など、お子様の教育環境を考慮した家探しを行うことも可能になります。
幼稚園・保育園の入園までに家を買うデメリット
もし購入したエリアに同年齢の子育て世帯が多く住んでいた場合、幼稚園や保育園に空きがない可能性があります。保育難民とならないよう、事前に候補エリアの状況を確認しておくことは大切です。
新居購入と子供たちについて
この時期に新居となる新築戸建てやマンション、注文住宅など綺麗な新居を購入した場合、やんちゃ盛りとなった子どもたちが落書きをしたり、壁や床を傷つけてしまう可能性があります。
ただ、そういった子どもたちとの思い出の傷や汚れは、時がたつにつれ大切な家族の記録になっていくため、メリットでありデメリットでもあると言えます。
小学校入学前の園児の時期に家を買う
小学校入学前に家を買うメリット
小学校の入学前に家を買いたい、と思う方も割合としては多くいらっしゃいます。
この時期までくると、収入や仕事などの見通しや家族計画など、ある程度明確な将来設計があり、かつ引越しによる子供たちへの影響も少ないため、この時期に家探しを行うケースが多いようです。
小学校入学前に家を買うデメリット
幼稚園・保育園の入園前のデメリットと同様に、転居先の幼稚園・保育園に空きが無ければ、現在共働きであったとしても、子どもを預けられないかもしれません。
そのため、気に入った物件は購入しつつ引越しを卒園する3月末とし、3月末の卒園までは家賃と住宅ローンを二重で支払う、などの方もいらっしゃるようです。
子供が小学生の時期に家を買う
子供が小学生の時期に家を買うメリット
これまでよりも年収が上がっている、勤続年数も経っているなどは、住宅ローンの借り入れ可能額や審査に影響してきます。また、ある程度将来の収支の具体的な見通しを立てることが出来るようになっているのもプラスになると思います。
また、家族の人数も定まってくるケースが多く、その場合、必要な機能や間取りなどがはっきりしてくることがメリットになります。また、子供たちと一緒に家探しを行うことが出来るため、その記憶がお子様のいい思い出にもなります。
子供が小学生の時期に家を買うデメリット
一方で、お子様の学習環境や友達関係を考慮し、転校を避ける選択をする場合、限られたエリアで家探しを行わなければなりません。
エリアを絞った家探しとなった場合、希望通りの物件に出合いにくくなってしまいます。
子供が中学生・高校生になってから家を買う
子供が中学生・高校生の時期に家を買うメリット
子供が中学生・高校生になってくると将来必要な費用も含め、収入や貯蓄なども踏まえた具体的な予算計画を立てることが可能になっていると思います。
また、お子様の意見を取り入れた家づくりも可能になってきます。
子供が中学生・高校生の時期に家を買うデメリット
一方で現在のお子様の就学状況を踏まえたエリアでの家探しが必要になってくるため、探す事の出来るエリアが限定的になってしまいます。また、年齢を重ねるほど住宅ローンの返済期間に影響してくるため、借入額可能額が年々減少してしまう可能性もあります。
将来を見据えた家探し
子供たちが中学生・高校生ということは、ご自身の年齢も40歳以上になっていると思います。その時期での家探しは、子供たちが巣立ったあと、ご夫婦の老後も視野にいれたエリアや物件探しが必要になると思います。
子供が自立し巣立った後に家を買う
子供が自立し巣立った後に家を買うメリット
たとえば夫婦二人暮らしに戻ったとした場合、そこまで広い家は必要でないため、価格を抑えた物件探しが可能になります。
また、定年後や老後のことを考えた立地や田舎への移住など、居住エリアや条件が比較的自由になってくる時期かと思います。
子供が自立し巣立った後に家を買うデメリット
一番のネックは、住宅ローンを利用して家の購入を検討している場合、ご自身の年齢によっては返済期間を長く設定できない可能性があり、また審査も厳しくなってしまうことがあります。
老後やセカンドライフを見据えた家探し
この時期に家を買う場合、老後やセカンドライフを過ごす場所であり、終の棲家となる可能性が高いため、それらを見越した暮らしやすい家探しがポイントになってきます。
まとめ
今回はお子様の成長に合わせ、ライフステージから家の購入の段階ごとのメリット・デメリットやポイントをご紹介いたしました。
しかし、こちらに掲載している内容は、あくまで一般的なケースであり、実際はおひとりおひとり異なった状況にあるため、ベストなタイミングを見極めることは難しくなってしまいます。
まずは将来の家族計画や仕事、収入や支出のシミュレーションなどを出来るだけ具体的にしたうえで、購入についてご検討される形が良いと思います。
家探しを相談したい、そうお考えの際は是非お近くの福屋不動産販売へご相談ください。