家を購入するとき、多くの方が利用する住宅ローン。その住宅ローンには3つの金利タイプがあります。
今回はそれぞれの金利タイプの違いや特徴などをご紹介させていただきます。
目次
住宅ローン3つの金利タイプ
住宅ローンには「変動金利」「固定金利(全期間固定金利)」「固定期間選択型」の3種類があります。まずはそれぞれについて簡単にご説明いたします。
変動金利とは
変動金利は経済状況によって金利は変動し、5年ごとに金利に合わせた返済額に見直されるタイプです。3つの中では最も金利が低く設定されています。
固定金利(全期間固定金利)とは
固定金利は、住宅ローンの融資実行から完済まで金利水準が一定で、返済額も毎月同じ額になります。3つの中では最も金利が高く設定されています。
固定期間選択型とは
一定期間の間は固定金利とし、期間終了時に固定金利が変動金利を選択できます。適用金利はその時の金利水準で決められ、固定期間は2年・3年・5年・10年など、金融機関によってさまざまです。
変動金利について
変動金利のポイント
- ・3つの中で最も金利が低い
- ・半年ごとに金融機関は金利を見直し、返済額は変わらないが利息と元金の割合が変わる
- ・月々の返済額は適用金利が見直される5年ごとに変わる (5年ルール)
- ・返済額の増加は一般的に前回の125%を上限としているケースが多い(125%ルール)
変動金利の返済額の変動イメージ
変動金利の特徴・メリットやデメリット
変動金利は3つの中で適用金利が最も低く設定されており、低金利の恩恵を受けやすいタイプとなります。返済額は5年ごとに見直され、金利や元金によって返済額は増えたり減ったりします。
返済額の変更は5年ごとですが、返済額に含まれる利息の割合は半年ごとに変わっています。変動金利の利息は金利水準と連動しており、金融機関が行う年2回の金利見直し時に利息の割合も変更されています。
つまり、金利次第で元金の減りは増減しています。
もし金利が上昇し続けた場合、返済額は同じでも、返済額に占める利息の割合が増え、元金返済額が減らされます。つまり金利が上昇し続けた場合、利息が増えるため結果として総支払額が増加することになります。
変動金利に向いている人、向いていない人
変動金利に向いている人
借入期間が短い場合、低金利の恩恵を受けやすい変動金利は向いているかもしれません。また、長期借入期間で契約を行った場合でも、繰り上げ返済を予定している場合なども当てはまると思います。
変動金利に向いていない人
逆に、経済の状況で変化するため、金利上昇リスクの不安を抱えたくない場合や、常に月々の収支の見通しをたてていたい、こつこつと積み重ねていきたい場合は少し不向きかもしれません。
固定金利(全期間固定金利)について
固定金利(全期間固定金利)のポイント
- ・3つの中で最も金利が高い
- ・フラット35は固定金利(全期間固定金利)のみしかない
- ・融資の実行から完済まで適用金利が一定につき返済額が一定
固定金利の返済額の変動イメージ
固定金利の特徴・メリットやデメリット
固定金利の特徴でありメリットは、経済状況に左右されず、月々の返済額が常に一定である事があげられます。月々の返済額が一定なため、長期的なライフシミュレーションや資金計画が立てやすくなります。
なお、固定金利は変動金利よりも金利が高く設定されているため、返済中に金利が下がり続けた場合、その恩恵を受けることは出来ません。逆に金利が上がり続けたときのリスクを回避することが出来ます。
固定金利に向いている人、向いていない人
固定金利に向いている人
経済状況によって常に変化する金利を気にしたくない人や、長期的な資金計画を出来るだけ具体的にたてておきたい人。また、長期にわたり計画的にコツコツと返済していきたいと考えている人に向いていると思われます。
固定金利に向いていない人
返済期間が短期間であり低金利の恩恵を受けやすい場合や、仮に長期であったとしても低金利のメリットを最大限享受したいとお考えの方は不向きです。
固定期間選択型について
固定期間選択型のポイント
- ・開始時の一定の期間固定金利にすることができる
- ・期間は2年、3年、5年、10年など金融機関によって異なる
- ・期間終了時に固定金利か変動金利かを選択できる
- ・期間終了時の金利は、その時点での利率が適用される
固定期間選択型の特徴・メリットやデメリット
固定金利とする一定期間は返済額が増える心配がありません。そのため、固定期間中の資金計画は具体的に計画することが出来ます。
また、固定される期間の金利は全期間固定金利よりも低く設定されているため、期間終了後に一括返済できれば固定期間よりも利息の負担額は大きく抑えることが出来ます。
一方で固定期間終了時に固定にするか、変動にするか、再度選択を行うことになり、その先の金利は終了時点の金利が適用されます。
なお、変動金利へ切り替え時、増加幅を前回の返済額の上限125%とする125%ルールが適用されないケースが多いため、場合によっては大幅に返済額が上がってしまう可能性もあります。
固定期間選択型に向いている人、向いていない人
固定期間選択型に向いている人
借入から数年は子供の教育費や車のローンなど、様々な出費が予想されるため返済額を一定にしたい場合や、資金を計画的にためておき、期間終了時点で一括返済を予定している方などに向いているかと思われます。
固定期間選択型に向いていない人
固定期間終了後、再選択時に金利が上昇している可能性があるため、金利上昇に対応できる資金が無い場合や、金利の上下に気を取られたくない方は不向きだと思います。
まとめ
以上が住宅ローンにおける固定金利と変動金利の特徴やメリット・デメリットとなります。
多くの方がマイホーム購入時に利用する住宅ローンですが、具体的な内容の把握は難しいものがあります。また、理想の住まいや希望エリアの相場によっても借り入れ予定額は異なってきます。
マイホームの購入を検討中だけど住宅ローンのことが分からない。
もしそのような場合、一度お近くの福屋不動産販売までご相談ください。