記事の修正:2024年7月1日
大切なマイホームや相続した家や土地など、不動産を売却する場合にも様々な支払いが発生します。
今回は一戸建てや土地、マンションなどの不動産を売却する際に発生する、税金や諸費用についてまとめてご紹介させていただきます。具体的なご費用は家の大きさや現状によって異なりますので、不動産売却をご検討の際はお近くの福屋不動産販売までお気軽にご相談ください。
目次
売買契約時に必要な諸費用
印紙税
印紙税とは売買契約書に貼る印紙の事です。売主用・買主用の2通作成する媒介契約書にそれぞれ定められた金額の印紙を貼り消印を行います。印紙の費用は一般的に売主・買主それぞれが1通分ずつ負担するのが通例となっています。
印紙税の額について
印紙税は平成26年4月1日から令和6年3月31日まで軽減措置が講じられており、売買価格によって金額は変動します。たとえば、売買価格が1千万円を超え5千万円以下の場合、印紙税は1万円となります。
参照:国税庁「不動産売買契約書の印紙税の軽減措置」
仲介手数料
不動産会社の仲介によって売買契約が成立した場合に支払う手数料になります。
不動産会社に仲介を依頼する場合、契約形態は専属専任媒介契約・専任媒介契約・一般媒介契約の3種類となり、専任媒介契約と一般媒介契約で、自身で買主を見つけた場合を除き、仲介手数料が発生します。
※専属専任媒介契約では、自分で買主を見つけた場合でも仲介を委託しなければなりません。
コラム:媒介契約の種類「専属専任」「専任」「一般」違いとメリット・デメリット
仲介手数料の上限計算の速算式
不動産会社の仲介手数料には上限が定められており、物件価格によって変動します。仲介手数料は速算式を使用して簡単に求めることが出来ます。
物件価格ごとの速算式
200万円以下:「物件価格×5%(税別)」
200万円超400万円以下:「物件価格×4%+2万円(税別)」
400万円超:「物件価格×3%+6万円(税別)」
3,000万円の物件売却時の仲介手数料
例えば、3,000万円で売却できた場合の仲介手数料は以下の通りです。
3,000万円×3%+6万円=96万円(税別)
10%の消費税率の場合、上限で105万6千円の仲介手数料の支払いが発生します。
法改正に伴う手数料上限の変更について
2024年(令和6年)7月1日に「空家等の売買又は交換の媒介における特例」が改正されました。
【低廉な空家等の媒介の特例】
低廉な空家等(物件価格が800万円以下の宅地建物)に ついては、当該媒介に要する費用を勘案して、原則による上限 を超えて報酬を受領できる(30万円の1.1倍が上限)
※参考:https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001749923.pdf
この改正により、物件価格が800万円以下の仲介手数料が売主・買主のどちらに対しても最大33万円まで請求できるようになりました。
また、空家等とありますが、空家だけでなく居住中の物件や土地にも適用されます。
なお、報酬を受け取る際の留意点として「あらかじめ、上記の上限の範囲内で、報酬額について依頼者に対して説明し、合意する必要があること」が明記されています。
登記費用(抵当権抹消費用、司法書士報酬)
住宅ローンを売買契約時に完済する場合は、銀行が設定した抵当権を抹消する登記作業(抵当権抹消登記)が必要になります。
登記手続きはご自身で行うことも可能ですが、煩雑な手続きに手間もかかるため、司法書士に依頼するケースが多くなっています。その場合、抵当権抹消に必要な登録免許税のほか、司法書士報酬も必要になります。
その他、場合によって必要な諸費用
住宅ローン繰り上げ返済手数料
売却時に住宅ローンが残っている場合、一括で返済しなければなりませんが、金融機関によっては一括返済時に数千円~3万円程度の事務手数料が必要となります。具体的な金額はご利用の金融機関にお問い合わせください。
測量費用
境界が定まっていない不動産の測量などを行う際は測量費用が必要となります。売主・買主のどちらが支払うか法律的な決まりはありませんが、一般的には売主負担が多く、相場として30万円~100万円程度となっています。
ハウスクリーニングやリフォーム費用
売却成功にむけて、ハウスクリーニングによる清掃やリフォームによる修繕を行う場合は、その分費用が必要となります。
ハウスクリーニングは部屋の広さにより異なりますが、数万円~15万円程度が相場となっています。リフォームはどこまで行うかによって、十数万円から数百万円まで費用は大きく変動します。
建物解体費用
古家を更地にして引き渡す場合、建物解体費用が必要になります。
建物解体費用は家の構造や建材によって金額は異なり、木造よりも鉄筋コンクリートの方が単価は高くなってしまいます。
残置物処分費用
退去する際の私物をまとめて廃棄する場合、残置物の処分費用が必要になります。
処分費用は委託業者の単価はもちろん、部屋数や広さによって見積額は変わってきます。
引越し費用
居住中の住まいから引っ越す場合は引越し費用が必要となります。引越し費用は部屋数や広さ、引越し先などによって異なってきます。
譲渡所得税(所得税、住民税)
売却益(譲渡所得)が発生した場合には税金を納める必要があります。
売却したときに得た利益を譲渡所得と言い、譲渡所得には所得税や住民税などの税金がかかります。
以上が不動産を売却した際に必要な諸費用となります。
福屋不動産販売では、売却の仲介はもちろんですが、売却後に必要な登記手続きや引越し等もサポートしております。提携している引越し業者や司法書士のご紹介などをワンストップでご支援いたしますのでお気軽にご相談ください。